フォトセンサの種類
フォトセンサは、検知対象に合わせた設計により、光路に特徴を持たせた結果、いくつかの種類に分かれています。図示したような種類それぞれの特徴を理解し、検知対象に合わせて選択する事で、より確実な検知が可能となります。

選択にお悩みの際はお気軽にご相談ください。
種類別の特徴とアプリケーション例
KIシリーズ(透過型フォトセンサ)
透過型フォトセンサとは発光素子と受光素子にある一定の間隔を持たせ、発光素子が発する光を直接受光素子に当たるように双方の素子が向かい合う構造の光センサ。発光素子の光が遮断されることにより変化する受光素子の出力で検知します。

特長
レンズ等の光学系部品が無く、スリットを光が通過するシンプルな構造
完全遮光体であれば色に関係なく検知できる
光軸の位置合わせが必要なく容易に取付ができる
欠点
発光素子と受光素子の距離が決まっているため、検知対象物の大きさが限られてしまう
アプリケーション例
カード・コイン・チケットなどの通過検知、カートリッジ有無検知。廃トナーや液体のカートリッジ内レベル検知 。 etc.
KBシリーズ(分離型フォトセンサ)
分離型フォトセンサとは透過型フォトセンサと同じように受発光素子を対向させて使用する光センサです。発光部と受光部が分かれている構造のため、発光、受光間の距離を任意に設定できるメリットがあります。

特長
発光素子と受光素子の距離が最大検出距離内で自由に設定できる
完全遮光体であれば色や形状に関係なく検知できる
欠点
発光側、受光側の取り付けには、光軸合わせが必要になる
アプリケーション例
自販機のペットボトル、ゲーム機の懸賞品など物体通過検知、自動ゲートや工作機器の人体通過検知 、ATMや複写機など紙類の通過タイミング検知 etc.
KRシリーズ(反射型フォトセンサ)
反射型フォトセンサは発光素子と受光素子を同一方向に、並行またはある角度で併設したフォトセンサ。発光素子のからの光を検知物に当て、反射して帰ってきた光を受光素子で検知します。
特長
光軸の位置合わせが必要なく容易に取付ができる
反射物の濃淡等を検出できる
欠点
検知するものが限定される
検出距離が限られる
アプリケーション例
プリンタ、複合機などの用紙有無やエッジ検出。自販機・券売機などの物体通過検知。簡易バーコード読み取り。OCR、OMRマーク検知。UV光を使った機能性インク検出、紙幣や有価証券の識別。 etc.
KPシリーズ(プリズムタイプ フォトセンサ)
プリズムフォトセンサとは反射型フォトセンサと同じように発光素子と受光素子を同一方向に、並行して併設したフォトセンサ。発光素子からの光はプリズムを介して受光素子へ回帰します。この光路が遮られることによって検知が可能です。
特長
プリズム側には配線不要
透過率の高い検出物でも有無検知が可能
センサ・プリズム間の距離を最大検出距離内で自由に設定できる
欠点
センサ側とプリズムの取り付けには、光軸合わせが必要になる
アプリケーション例
プリンタ、複合機などの用紙有無やエッジ、重送検出。各種自動機などの物体通過検知。物体の位置検出。 etc.
KAシリーズ(アクチュエータタイプ フォトセンサ)
アクチュエータタイプフォトセンサとは透過型フォトセンサと回転動作するレバー(アクチュエータ)を一体化させたセンサであり、光路をレバーで遮断することにより確実に検知できます。
特長
光を遮らない検知物でも、検知物と接触したレバーの遮光によって検知が可能。
検知対象の特長に合わせてレバー形状を設計可能。
検知対象物は外乱光下でも、センサ外乱光から保護することが可能
欠点
検知物の質量や材質によりレバー周辺部の部品(スプリング)などの寿命に制限がある。
アプリケーション例
紙やフィルム、紙幣などの通過検知。各種自動機などの物体通過検知。 etc.
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